ハエ、蚊、ダニ、ゴキブリなど、生活するうえで見かけたくない虫はたくさんいます。
見かけるたびに殺虫剤などを使っていたら、人間の身体やペットにも悪影響が出てくるかもしれませんよね。
殺虫剤なしで虫除けするにはどうすればいいの?
そこでご紹介したいのが、虫除けに効くハーブたちです!
今回ご紹介するハーブはいずれも虫が嫌がる成分を含んでいるため、天然の虫除けになるのです。
また、ハーブ栽培初心者さん向けに育てやすいハーブを選びました!
ハーブを育てながら虫除けをして、快適な生活を手に入れましょう!
ある
日本のどこかで働く薬剤師。
薬学の知識を活かしつつ、ハーブ、アロマについて日々勉強中。
【取得済】
・アロマテラピー検定1級
・AEAJ認定アロマテラピーアドバイザー
・和ハーブ検定2級&1級
ペパーミント
古代ローマ時代から薬用や香料として用いられてきたハーブです。
中でも、ヘブライ人はユダヤ教会堂の床にミントを敷き、ストローイングハーブとして使用されました。
生育が旺盛でぐんぐん育つため、株のコントロールがポイントです。
夏は蒸れやすく、花が咲くと株が消耗してしまいます。そのため、各茎に葉を2~3枚ずつ残して切り戻しをしましょう。
切り取った茎は挿し木に使えます。
冬に枯れてしまった株も地際まで切り戻し、新しい茎や葉を伸ばしましょう。
ミントティーを作ってスプレーなどで吹きつけることで、メントールの香りが蚊やブヨの虫除けとして効果を発揮します。
殺菌効果や消臭効果もあるため、床拭きやにおい消しにも使えます。
ストローイングハーブとは?
ヨーロッパでペストなどが蔓延した時代に、殺菌作用のあるハーブを床に敷きました。
踏むことで香りを出し、消臭や抗菌、防虫などに利用されていたようです。
ペニーロイヤルミント
昔から犬や猫のノミよけの防虫ハーブとして知られています。
強い香りを持つため、他の虫除けにも使えますが、飲用には用いません。
ペパーミントとは異なり、這い性なのでグラウンドカバーとして香りの芝生に使えます。
ペニーロイヤルミントも繁殖力旺盛なので、夏場の蒸れに注意しましょう。
以下の記事では、ミントの種類や使い方について紹介しています。
他のミントの種類を知りたい方は必見です!
タンジー
16世紀には消毒や殺虫の散布用として用いられていました。
葉は乾燥しても強い香りがあります。中世では肉に葉の香りをこすりつけ、ハエが卵を産みつけるのを防ぎ、また窓や戸口にぶら下げてハエよけに用いました。
ペストが流行した時代には、ペパーミントと同じくストローイングハーブのひとつとして使用されていたようです。
暑さや寒さに強く、生育も旺盛です。
チャイブ
ネギの仲間ではありますが、香りはネギよりも穏やかです。
チャイブの香りには害虫を寄せつけない効果があり、バラや野菜などと一緒に植えることもしばしばあります。
細い苗は5~6本まとめて植えると生育がよくなります。大きめの苗であれば、葉と根を両方とも半分くらいに切って植えつけましょう。
チャイブは乾燥が苦手で、水切れすると葉が折れてしまい、変色することもあります。
表土が乾いたらたっぷりと水を与えるのがおすすめです。
冬に地上部が枯れてしまっても、根は生きているので土が乾いたときには水やりをしましょう。
ラベンダー
甘くスパイシーな香りに防虫効果があります。
室内の燻蒸剤や、本を食害する害虫対策、またリネンの間に入れて防虫サシェとしても用いられます。
蒸れに弱いため、枝が混み合うと枯れてしまうことも。春先と花の収穫時や、寒くなる頃に切り戻し、風通しをよくして育てましょう。
ラベンダーは突然枯れることがあるため、切った枝は挿し木にして苗を作っておくのがおすすめです。
ローズマリー
樟脳に似た独特の香りに防虫効果があり、乾燥しても強い香りが残るため、ポプリやリース、サシェとして用いられます。
立ち性と這い性、中間タイプの品種があります。
枝を老化させないように刈り込むことで、一年中収穫できます。
樹高が20cmほどになったら収穫できます。枝のつけ根から5cmほど上で切ると、残した枝から新芽が伸びていきます。
枝が混み合うと内部が蒸れ、下葉が枯れやすくなってしまいます。そのまま放っておくと枝が老化し、新芽が出にくくなるため、古い枝は春先にばっさり刈り込んでしまいましょう。
硬く、充実した枝は挿し木にして新たな苗にするのもおすすめです。
タイム
古代エジプトでは、タイムの持つ防腐効果を利用してミイラの防腐剤に使用し、また空気の浄化や疫病蔓延の予防に用いられました。
熱を加えても香りが変わらないのが特徴で、煮込み料理のブーケガルニとしてもよく用いられます。
生育旺盛ですが、花を収穫したあとは蒸れやすいので、株を刈り込みましょう。乾燥気味を好み、表土がよく乾いてから水やりをします。
茂りすぎると蒸れて株元から枯れてしまうので、葉を数枚残した位置で刈り込みます。
刈った枝は挿し木にできます。
以下の記事では、タイムの種類や使い方、効能について紹介しています。
タイムについて詳しく知りたい方は必見です!
バジル
ギリシャではグリークバジルを食卓に飾り、ハエよけにする習慣があるそうです。
トマトと一緒に植えることでコンパニオンプランツの役割を果たし、トマトをコナジラミやアブラムシなどの害虫から守ります。
ポットに植えつけた苗は、各茎の先端を切り詰める摘芯をします。摘芯をすることで、切った節から脇芽が伸び、茎葉が増え、草姿もこんもりと形よくまとまります。
柔らかな葉を収穫しながら摘芯を繰り返しましょう。
バジルはハーブの中では高温性で、盛夏に草丈を半分ほどに刈って切り戻します。すると1ヶ月ほどで株が更新され、新芽が伸びて晩秋まで収穫できます。
花が咲くと葉が硬くなる一方で、風味は強くなります。
以下の記事では、バジルの種類や育て方について詳しく紹介しています。
失敗しないバジルの育て方を知りたい方は必見です!
レモングラス
インドでは古くから感染症や解熱作用のある薬草として使用されてきたハーブです。
葉はススキのように細長く、爽やかなレモンの香りがします。
よく繁茂し、虫除け効果があるため、他のハーブと一緒に植えるのも効果的です。
大きく育つので、庭植え向きのハーブです。
株が茂ってきたら、根元から10~20cm残して上部の葉を必要なだけ収穫します。
8月頃に地際から15cmほど刈り込むと、新芽が勢いよく伸びていきます。
収穫は初夏から秋まで楽しめますが、レモングラスは寒さに弱いため、霜が降りる前に短く刈って屋内へ取り込みましょう。
冬場の水やりは控えめにします。
以下の記事では、レモングラスティーやレモングラス精油が快眠に効果的であると解説しています。
質のいい睡眠を取りたい方は必見です!
シトロネラグラス
レモングラスの仲間で、セイロンタイプとジャワタイプがあります。
食用には適しませんが、香りがよく、蚊やゴキブリ、ダニなどに対する防虫効果があるため、芳香剤、消臭、虫除けとして用いられます。
育て方はレモングラスと同様で、冬場は屋内に取り込むようにしましょう。
ハーブを育てて手軽に虫除けしよう!
ハーブを育てるだけでも虫除け効果はありますが、ひと手間加えて虫除けスプレーやサシェなどを手作りすることで、楽しく虫除けできます。
虫除け効果のあるハーブは他にもあるため、生活環境に適したハーブを選んで育ててみてください。
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